「長島の自然を守る会」への助成の意義 

事務局の菅波です。暑い暑いとボヤいても、何にもならないのですが、
やっぱり、暑いですね。

何度もお知らせしていますが、最近の菅波の重点課題は、高木基金
設立から10年のふりかえりです。

それと並行して、上関原発問題に関連して、「長島の自然を守る会」
への助成について、高木基金として、原稿を書く機会がありました。
高木基金のミッションそのものを紹介する内容でしたので、自分とし
ても、高木基金のふりかえりの一環として、「市民科学」についての
考えを整理する、ちょうど良い機会となりました。

菅波自身、上関原発計画の現場や対岸の祝島に、何度も足を運んでい
ますが、現地は本当に素晴らしいところです。

今回書いた原稿の中で、「長島の自然を守る会」への助成の意義に
ついて(やや、個人的な思いを強く出し過ぎたかもしれませんが)、
次のように書きました。

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 高木基金では、助成応募者向けの「市民科学」についての説明の
中でも、市民科学者に期待される役割のひとつとして、「現代にお
ける科学技術の選択が、将来の世代にどのような負担をもたらすか
を常に吟味し、世代間倫理に基づく問題提起を行うこと。」という
ことを位置づけている。
 上関原発予定地の目の前にある祝島では、千年にも及ぶ時の流れ
の中で、持続可能な漁業が営まれ、現在でも自然の生産性を生かし
た農業がすすめられている。それに対して、原発は、たとえ、どれ
ほどうまくいったとしても役に立つのは数十年、後始末には数万年
というシステムであり、持続可能性の対極をなすものである。自然
と共生し、持続可能な生産様式、生活様式の実証とも言うべき祝島
の声を無視し、豊かな自然環境に重大なダメージを及ぼしたうえで、
海を埋め立て、原発を建設する計画は、まさに、市民社会への深刻
な「脅威」に他ならない。ここに、高木基金が、「長島の自然を守
る会」を助成する本質的な意義がある。

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菅波自身は、1997年から、諫早湾干拓の問題にかかわり、公共事業
の問題性とともに、「持続可能な一次産業」というものが、いかに
大切か、そしてそれを、社会全体がいかに軽視しているか、という
ことを身にしみて感じ、学んできました。
これは冗談抜きに、農水省の(愚策の)おかげで、本当に勉強になっ
たと思っています。

(上関の問題にかかわって、祝島の人たちなどが、「中電のおかげ
 で賢こうなった。」とよく言うそうですが、諫早の問題で、まさ
 に同じことを感じてきました。)

諫早は、干拓の構造上、まだ、水門を通じた海水交換を復活させて、
調整池の淡水化をやめれば、有明海の生産性が(閉め切り前の状況
には戻りませんが、現状よりははるかに)回復する見込みがありま
す。

上関は、生物多様性のもっとも豊かな、まさに「ホットスポット」
を埋め立てる計画であり、これは、一度工事を進めてしまえば、回
復は極めて困難です。上関原発のための埋立は、なんとしても食い
止めなければいけないのです!



今回、原稿を寄せた書籍は、10月の生物多様性条約会議にあわせて
出版の予定ですので、詳細が確定次第、あらためてお知らせします。

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