月別アーカイブ

 2009年04月 

助成金の経済波及効果 

事務局の菅波です。

いろいろな方にお送りしている「お知らせメール」に書いた内容ですが、こちら
にも転載しておきます。

定額給付金から、高木基金への寄付にお金を回して下さる方が何人もおられて
(という言い方も変かもしれませんが)、本当に感謝しております。

==========================

 4月に入り、例の定額給付金が、本当に支給されることになりました。

 政府の政策としては、どうにも納得がいかないもので、個人的には、ど
こかで頓挫した方が良いのではないかと思っていたのですが、すでに支給
がはじまってしまったので、これは有効に活用せざるを得ません。

 実際に、多くのNPOや公益活動に取り組むグループなどが、定額給付
金からの寄付を呼びかけるキャンペーンに取り組んでいますが、高木基金
は、事務局がモタモタしていて、完全に後手に回ってしまいました。
 しかし、本当にありがたいことに、「定額給付金の分を寄付します。」
というコメント付きの振込が、すでに何件も寄せられているのです。
 数ある寄付先の中で、高木基金を選んで頂いたことに、心から感謝いた
します。ありがとうございました。

 本来であれば、この「定額給付金」は、景気浮揚対策として実施された
ものですので、この際、高木基金に寄付して頂くことの意味を考えてみま
した。

 ふりかえってみれば、以前、「地域振興券」なるものが配られたことが
ありました。その時、自分がどうしたかというと、ちょうど、子どもが保
育園に行き始める頃だったので、子どもを乗せられる自転車を買いました。
金額も、地域振興券の金額とほぼ同額でした。
 賢明なるみなさまは、すでにお気づきだと思いますが、このケースでは、
すでにあった需要に基づく消費に地域振興券が利用されただけで、新たな
需要は喚起されず、経済的な効果は、ほとんどなかったといっても良いと
思います。
 今回の「定額給付金」もその様な使われ方をしては、本来の政策の目的
は果たされません。

 一方で、「定額給付金が高木基金に寄付され、市民科学研究への助成金
に使われる。」ということを分析すると、実は、なかなか経済波及効果が
高いように思います。

 第一に、助成金には、そもそも何らかの新しい動きを誘発する「起爆剤」
や「触媒」の働きがあります。

 第二に、高木基金の助成研究などの場合、必要とされる総額を助成金で
よって全額カバーすることはなかなかできません。これは、事務局として
も、心苦しい部分ではあるのですが、助成先のみなさんは、相当の自己資
金をつぎ込みながら調査研究などに取り組んでおられます。
 つまり、高木基金の50万円の助成によって、100万円の調査研究が実施
されたりしているわけで、ここで波及的な効果が発揮されています。

 さらに、高木基金の助成研究の実際の使われ方を考えてみると、調査や
シンポジウムに研究者を招くとしても、助成金によって交通費の実費程度
が賄われているのが実情だと思います。ところが、高木基金の助成案件に
協力して下さるような研究者の方は、ご自身の研究費で現場に学生をつれ
て来て下さったりすることもあります。また、調査にしろ、シンポにしろ、
人が集まれば、そこで次の活動へのアイデアが湧いたりします。少なくと
も、二次会に行って追加的な消費を誘発することはあるでしょう。
 つまり、助成団体から実費を受け取る研究者によって、あるいは、助成
金で実施されたシンポジウムなどの現場で、相乗的に活動が広がり、それ
にともなっってお金も動いているのではないかと思います。
 これは想像の話ではなく、これまでも菅波は、実際に、助成による調査
研究の現場にうかがい、その様な場面に何度も立ち会わせて頂きました。

 ということで、やや身勝手な論理展開だったかも知れませんが、高木基
金の助成金は、「金額以上の何か」を巻き起こす力が強いのではないか、
と考えるわけです。(どのみち買うはずだった自転車代に消えるような話
とは、雲泥の差だと思います。)

 定額給付金で景気の底上げをめざすという論法自体、あまり賛成できま
せんが、お金の使い道としては、自信を持っておすすめできると思います
ので、ぜひみなさまには、定額給付金による高木基金へのご支援をご検討
頂きたく、どうぞよろしくお願い致します。

                         事務局 菅波 完